クレカは借金だからデビットカードにしているけど、何かデメリットはあるのかしら。
デビットカードにも意外な落とし穴があるんだ。今日は不正利用のデビットカードのデメリットを紹介するね。
結論
デビットカードはクレジットカードと比べると保証期間が短く、返金までの時間が長い傾向にあります。デビットカードのメリットを享受しつつ以下の対策をしましょう。
- メイン口座で作らない:大きな金額の引き落としを避けるため、サブ口座で利用する。
- 利用限度額を設定する:1回・1日・1か月単位で制限を設定して被害を最小限に抑える。
- 専用口座を作る:必要時に必要額だけ入金し、安全性を高める。特に海外での利用は注意。
- 代わりとしてプリペイドカードもおすすめ
デビットカードの不正利用時の対応
利用規約比較
クレジットカードの方がデビットカードより手厚い保障になっていることが多いです。特に保証期間は窓口に連絡してからクレジットカード60日前まで、デビットカードは30日前までの条件が多いですし、デビットカードでは補償額上限も決まっていることがあります。
楽天のクレジットカードとデビットカードを比較してみましょう。
楽天カード:
楽天カードには盗難保険が付帯されております。万一、カードが不正使用された場合は、紛失・盗難をお届けいただいた60日前にさかのぼり、それ以降の損害額を弊社が負担いたします。ただし、お客様からのご連絡が遅れた場合や、カード保管義務に違反していた場合は、お客様にご請求させていただく場合がございますので速やかにお知らせください。
楽天銀行デビットカード:
楽天銀行デビットカードの紛失、盗難、偽造、変造等により、お客様が損害を被った場合、その損害のうち、当行所定の審査のうえ相当と認められたものに対して、当行所定の方法により、損害の全部または一部を当行が保証します。ただし、補償は当行が通知を受理した30日前以降、受理した日から60日後までの91日間に行われた不正使用による損害に対して行われ、1口座当たり年間100万円を限度とします。
楽天系列でもクレジットカードとデビットカードでこのような補償の差があります。特にデビットカードは通知日から30日前以降ということで、1か月では気が付かなかった方も出てくるのではないでしょうか。
利用規約はカードごとに異なるため、自分のカードの補償内容を確認してみましょう。
デビットカードの補償が少ない理由
なぜこのような補償内容の差が生まれているかというと支払いの流れが異なることが理由の一つとして挙げられます。クレジットカードはお店で支払った時、一旦クレジットカード会社が費用を負担しています。その後1,2か月後に利用者の口座からまとめて引き落とされます。
一方で、デビットカードはお店の支払い後に即日、利用者の口座から引き落とされます。つまり、不正利用に気付いた瞬間にデビットカードは口座から現金がなくなっているのです。
上記のことから、クレジットカードの不正利用の場合、「被害者はクレジットカード会社なので、被害届は受け付けられません。」と警察官に言われる場合もあるようです。
手続きの手間
先ほどの理由から警察への被害届を提出する必要があり、手続きがクレジットカードよりも煩雑になる例が多いです。
■事例紹介
ここで、過去にあったデビットカードの不正利用の事例を発覚から返金までの一例をご紹介します。
不正利用にあった方や不正利用時の対応が不安な方は参考にしてください。
手続きと返金までの詳細な流れ
1.不正利用の発覚
4月19日:
Visaデビットカードに関する「利用のお知らせ」メールが届き、内容を確認。利用した覚えがない金額(Uber Eats で約2,000円、携帯電話会社から約5000円)が明細に記載されており、不正利用と判明。
すぐにサポートデスクへ連絡。カードを停止し、新しいカードの再発行手続きを依頼。
2.不正利用金額の状況確認
デビットカードの性質上、使用された金額は即座に銀行口座から引き落とされるが、利用金額は「未確定」の状態で記録されていた。サポートデスクによる説明では未確定のまま返金される場合もあるが、確定した場合はそのまま引き落とされるリスクがあるとのこと。
その後しばらくの間はカード利用明細を1日1回ネットバンキングで確認。変化を待つ状態が続いた。
3.不正利用金額の進展
4月28日:
Uber Eats の約2,000円が確定。
5月21日:
携帯電話会社から約5000円が未確定のまま、口座に返金。
4.不正利用の確定後の手続き
不正利用が確定したため、サポートデスクに再度連絡し、サポートデスクから以下の指示を受ける以下の支持を受けた。
①必要書類の送付:
銀行が「不正利用に関する届出書」および「警察への届け状況を記載する書類」を郵送。
②警察への被害届提出:
被害届を提出し、受理番号や担当者の情報を記録するよう指示。近隣の警察署で相談し、被害届を提出。担当者は親身に対応し、不正利用の防止策についてアドバイスもしてくれた。
③銀行への書類提出:
警察署で取得した受理番号や被害状況を記入した書類と、不正利用に関する届出書を銀行へ郵送した。書類受理後、不正利用の詳細調査が開始されると通知を受ける。
5.調査期間
銀行がカード会社(Visa)と連携し、不正利用の調査を実施。この調査には約3か月を要した。調査中は特に進展がなく、返金を待つ状態が続く。
6.返金完了
7月17日:
不正利用が正式に認められ、約2,000円が口座に返金された。最初の不正利用発覚(4月19日)から返金まで約3か月かかった。
- 手続きが完了するまでには「カード停止」「書類提出」「調査」など複数の段階があり、非常に時間がかかる。
- 特に「未確定」の状態での経過観察や返金までの期間中の口座から金額が引き落とされたままの状態が続き、で不安な時間が続いた。
対策方法
デビットカードを利用する際の注意点として以下を対応しましょう。
①メイン口座で作らない:
不正利用があった場合、直接あなたの口座から引き落とされてしまいます。もし大きな金額の引き落された場合、返金までの期間の不安が大きくなることや最悪生活ができなくなることも考えられます。大きな金額を保有するメイン口座で作るのは避けましょう!
②利用限度額を設定する:
各デビットカードごとに様々な利用額制限を設けることができます。1回ごと・1日ごと・1か月単位で利用限度制限を設定して被害を最小限に抑えるようにしましょう。細かく設定しすぎると日々の利用の利便性が悪くなることが注意点です。
③専用口座を作る:
①でお話したように多額の現金がある口座での利用は非常に危険です。デビットカードの専用口座を作り、必要時に必要額だけ入金する口座を作ることで、もしもの時の被害額を抑えましょう。
④代わりにプリペイドカードの利用:
専用口座のデビットカードでも問題ありませんが、ATMから振込が必要など口座に入金の手間がありますよね。そんな時にはプリペイドカードがおススメです。同じくATMからの振り込み入金もできますが、クレカによる入金などスマホ一つでできる入金方法が多彩です。
こちらで使い勝手の良いプリペイドカード「Kyash」を紹介していますので、興味ある方は読んでみてください。
まとめ
デビットカードの利用は口座直接引き落とし、即日反映などの利便性が高いですが、不正利用のリスクに対する備えが必要です。限度額設定や口座管理を徹底し、もしもの時の不正利用に備えましょう。
この記事が少しでもお役に立てば幸いです。ぜひ感想やご意見をコメントでお聞かせください!
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